断片

one morning

ありがたいことに、私にはとても良いタイミングで good news を運んでくれる貴重な存在がいます。

それはそれはみごとなタイミングなのですが、本人に全く何の意図も糸もありません。

きっと世界の本来は、こうしてスイスイと流れるように出来ていて実際流れているんじゃないかと思います。

なのに私たちが余計な我を張るから混線するのかも。

 

さて、その青い鳥のようなひとが運んでくれたことば。

小説家の保坂和志さんがある雑誌に書いているものから抜粋。

 

… でも小説は本来ヒマつぶしのためのものではないんです。 では何のためにあるのかと言えば、社会化される以前の個人の内面という領域を守りかつ醸成するためにある。 それは心に去来するものを誰にでもすぐに伝わるように言葉にするのではなく、心に去来したままの姿で心に残しておくことを身につけると言い換えてもいい。 あるいは、原因→結果、過程→結論というのを次々につないでいく一本道から離脱して、結論を保留しつつ複数の仮定を保存するためとも言える。

 

科学は本来、希望や夢を実現するためにあるものではないんです。 風が吹き、木の葉がそよいで、海に波が立っているのを、ただあるがままに正確に見ようというのが科学で、科学って、ただそれだけなんですよ。

 

…要するに思考、言葉を使った思考の問題なんです。時間が過去から未来に向かって流れているように信じられているのは、逆方向に流れるように考えられないように言葉ができているということなんです。
つまり、時間が明日から昨日に流れるような、自分が経験しない世界を語る言葉を開拓してこなかった。 そういう思考の様態を可能性として出すのが本当の科学であって、星空を見て人生を思うなんて科学者は言ってはいけない(笑)。 だって科学に夢、希望を託して原爆が出来てしまったんだから。  「星は、ある」でいいんですよ。

 

抜粋することは、危険でもあるのですが敢て抜粋。

科学者は芸術家であり真理を求める者。

 

 

 

 

思想のくせ

zenzen

先週末、東京禅センターの「 科学と仏教の接点 」というシリーズ講演会へ行きました。

以前このブログに書いたことがありますが、仏教学者の佐々木閑先生がコーディネーターで、

物理学者やお医者や科学の世界の著名な方と、仏教界の先生方との対談シリーズです。

今回は惑星物理学者の松井孝典さんがお話しをされました。

普段あまり聴かないお話の内容なので、あちこち刺激されながら今回も充実の3時間でした。

 

その中で、富永仲基という江戸時代の思想家の名前が出て来たので、

家に帰ってから検索してみるといろいろと出て来ました。

ちょっと面白かったのはウィキペディアの解説の中に、

 

また、思想に現れる民族性を「くせ」とよんでこれに着目。

インドは空想的・神秘的、中国は修辞的で誇張する、日本は隠すくせがある、と述べて、

それぞれの文化を相対化し比較観察したことは、文化人類学的発想の先取りと指摘されている。

 

と書いてあった。

 

なんとなく、ぷふふ。

加藤周一著「三題噺」にも出てくるらしいので、これから読んでみようかな。

こんなブログも見つけました。

 

いやはや今も昔も世界には搭載エンジンがF1みたいな天才やら秀才やらがいるものだ、

とあらためて凡人な私は知らないことだらけを痛感した次第。

 

世界観

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私たちはそれぞれの見方でこの世界を見ています。

普段の生活ではそれほどハッキリ意識しているわけではないので、

人との会話を重ねるうちにふと、

世界をどういう枠組みて見ているかは、それぞれに違うのだと思い至る。

ひとつの聞き慣れた言葉も、その世界観によって違う意味だったりします。

そのまま話していると何かがズレて気持ち悪い。

たとえば「宇宙」という言葉。

昨日参加した「科学と仏教の接点」という講演会の中で佐々木閑先生がおっしゃっていました。

「仏教で宇宙と言ったら、それは外側ではなく内側のこと」

たとえば「Love and Compassion」。

以前聴いたダライ・ラマのお話の中でこの言葉が出てきましたが、

このシンプルなことばの意味を私を含めひとりひとりどうとらえたでしょうか。

ひとつのテーマについて話し合いを始める時やより深い理解に大切なのは、

ことばの定義をハッキリさせておくことかもしれませんね。

と感じる一方で、

人間は国籍や年齢や体験を越えて、何かを瞬時に共感共有することができる、

そこに何かホッとする時があります。

けなげな人間

宇宙物理の佐藤文隆さんの本を読んでいてこの言葉が目に留まりました。

けなげ

佐藤文隆さんがおっしゃることを読んでいると、
かぎりなく冷静で客観的でありながら、その根底には深い人間への愛、がある。
だからこそ言葉が乾いておらず、魅力があり、説得力があるのかもしれません。

「科学にすがるな!」――宇宙と死をめぐる特別授業
佐藤文隆 艸場よしみ 岩波書店