鍵と鍵穴

sunday1

ある時、気づいた、いや、気づかされた。

それは落雷のような閃光や、蒼褪めるような驚愕でもなく、

繰り返された時間と積み重ねられたことばの末、

ただ静かに、ひたひたと浸み入る。

 

鍵と鍵穴のように、コインの裏表のように、それはいつもそこに在った。

 

見えているのに、見ていない。

気がついているのに、拒んでいる。

そこに在るのに、ある  かも  しれないとすら思わない。

 

ブロックしていた壁に小さな小さな穴が開く。

堅い結び目がひとつ解けていく。

 

それを望んだからやってきたのだ。

鍵と鍵穴に、ことばでは尽くせない感謝。

 

 

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