そのとき

airport

 

ひとの帰りを迎える時、見送る時、

私は自分自身の心中が曇り空や竜巻であろうと、

できるだけその時は気持ち良く迎えよう、気持ちよく送り出そう、

とこころがけています。

それはある方から伺ったお話。

その方にはお子さんがいらっしゃらないのですが、研究職のご主人ととても仲の良いご夫婦でした。

ある朝、お二人はちょっとしたことで口喧嘩をしてしまって、

ご主人がいつものようにお出かけになる時に、彼女は不機嫌な顔のままご主人を送り出したそうです。

そんなことは誰にでもいつでもありそうなことですが、そのままそのご主人がお家に帰ることはありませんでした。

外出先で突然、亡くなってしまったのです。

まるで小説かなにかのようですが、本当のお話です。

そのときは二度とない、ということはわかっているつもりでも忘れてしまうのです。

だから、外から帰って来たひと、これから出かける人、

そのひとには笑顔で。

…なるべくね、と自分自身に微笑みます。

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